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2015年1月号  page1  page2


「変えられた人生 -香港からのレポート-」

ある街角にて(写真と本文とは関係ありません)  誰かの人生に神様がみわざをなして下さり、それを目の当たりにすることができた時、私たちはわくわくするような喜びを感じます。
 
 私の語学の先生の一人に「スカイ」というあだ名を持つ先生がいます。二十一歳の彼は英語もかなり上手で、好感の持てる青年です。まだ十代初めの頃、彼は薬物中毒者の母親と住んでいました。母親は周期的に警察に逮捕されては、禁断療法のため施設に拘束されることを繰り返していました。そのためスカイのまわりには彼を見守り、導いてくれるような大人がいなかったのです。彼はあまり評判の良くない中学に行き、非行少年のグループに入りました。少年たちはお金が必要になると、校内のほかの少年たちをつかまえては、お金を巻き上げていました。スカイ自身、何度も暴力事件に関わり、その結果身体にはいくつもの傷あとが残っていました。当然ながら、勉強の方は一向に進みませんでした。
 
 ある日のこと、いつもの禁断療法から戻ってきたスカイの母親は、こんどこそ薬物から抜け出そうと、支援を得る決心をしました。そして彼女は香港に拠点を持つ薬物中毒者支援グループに参加するようになりました。このグループの中で彼女は何人かのクリスチャンに会い、彼らを通して福音と彼女を変える神の力について知りました。そして彼女はキリストを信じ、教会に集うようになったのです。
 
 その教会のリーダーの一人は彼女の息子スカイに目をとめました。猜疑心が強く、誰からの助けも拒んでいたスカイでしたが、この大変賢明なリーダーは、時間をかけて彼と信頼関係を築いていきました。やがてついにふさわしい時が与えられ、彼はより深く霊的なことをスカイと分かち合い、その結果、スカイはイエス様に心を明け渡し、教会に来るようになりました。ちょうど同じ時、イギリスから来たある家族が、自分の家の一室をスカイに提供してくれることになりました。その家族は彼と生活を共にし、勉強をみてやり、かつて彼が人にケガを負わせたため、負債として抱えていた慰謝料のいくつかを支払ってくれました。こうしてスカイは高校へと進み、勉強にも興味を持つようになりました。この家族は毎日彼の英会話の練習相手になり、この家族のもとで彼はきちんとした家庭生活を経験することができたのです。
 
 私たちはスカイの成長を見守ってきましたが、この青年が持つ潜在的な能力に皆驚かされてきました。今彼は中国語の教師の仕事を終えて、大学を卒業する準備の一環として、さらに職場経験を積んでいるところです。神は彼の将来にすばらしい計画をお持ちに違いない、と私たちは確信しています。
 
 傷みと破壊の多かったスカイの人生は、希望と可能性のある人生へと変えられました。それは誰かがスカイを大切に思い、あえて自分の人生を彼の人生に溶けこませていったからです。このようにして他の人々がいのちを見出すために、自分の人生を注ぎ出す人々のゆえに神を賛美します。


「母語による信仰告白」
北タイ・ミェン族 有澤達朗、たまみ

研究者棟、キッチンには4メートルのカウンター  昨年の十一月、「ハウスシェアの男性達のタバコの煙がひどくて耐えられません。泊めてもらえませんか?」と中国人の友人二人が駆け込んできました。また遡り十月には「地元の人から英語を教えてもらえないので、教えてくださいね。下の息子には日本語を宜しくお願いします」とは韓国人の主婦二人。「クリスマス、国に帰らずあなたのところに行くので宜しく!」と自己招待して来たのは、クリスチャンになったばかりのべトナム人女子大生。
 
 昨年九月、大学側の都合で、今までの宿泊所を出るように言われ、代替で大きい家が割り当てられました。新しい所は私たちにはもったいない、と思うほど広くて明るい所。でも、その贅沢さは無駄になることなく、ちゃんと福音を聞く心のある人たちが送られて来て、滞在していきました。
 
 主人の論文執筆が最終段階に入っていく中で、今年はどんな出会いがあるのでしょうか。我が家が訪れる方々のため神様に用いられますようにと祈ります。
 
 今年もお祈りを宜しくお願いいたします。皆様と共に宣教を担うことができる幸いを感謝いたします。(たまみ)
 
タンマジャーリク教会新会堂建築、ここまで来ました  宣教師は頻繁に引っ越します。新居に移る度、必ず祈ります。「この家は借りているだけですが、勝手にイエス様のお名前で聖別し、あなたに捧げます。あなたが本当の家主です。お好きなようにお使いください。ここを訪れる全ての人々を救ってください。ここに来るクリスチャンを成長させてください」と。神様は祈りを聞いてくださり、日本人留学生リリーさん(英語名)は二〇一三年十一月に信仰告白、翌年十一月に受洗しました。関わった人々が各地から集まり、姉妹のバプテスマに立ち会い共に主を礼拝した、喜びの日でした。
 
 彼女は高校生のときのホストファミリーが最初に神様のことを教えてくれて以来、二回目の留学で大学に入り、キリスト者留学生会で再び福音を聞きました。去年はメルボルン日本語キリスト教会にも通い、英語で聞いた福音を日本語で確認する機会がありました。キリスト者留学生会のスタッフに導かれ、英語で信仰告白の祈りをした翌日、我が家で再度罪を告白しイエス様を信じ、受け入れる祈りを日本語でもしました。
 
 それに対して、一〇月号のニュースでお祈りをお願いした空さんは毎週の礼拝出席もすっかり停滞。「そろそろバプテスマを受けてはどう?」と持ち掛けたときから成長がストップしました。いろいろ理由はあると思いますが、一つは母語による確認がないこと。修士課程を卒業する英語力があっても、救いの教理の深みを正確に理解し確信を得るには、別の分野の別のレベルの語学力が必要です。やはり母語が一番いいのです。
 
 リリーさんの信仰の成長と空さんの停滞の差の原因の一つは、救いの教理という深い神学的事項を母語によって理解したか否かではないかと思います。
 
 同様のことが、タイ語の神学校に行くミェン族牧師候補者についても、言うことができます。どんなにタイ語が流暢でも、救いの教理をミェン語で理解し確信することに勝るものはありません。生まれたときからタイ社会で育っているなら、タイ語で救いを理解することはできるでしょう。しかし、六~七歳までミェン語で育った人であれば、救いの確信をミェン語で自ら告白し、他人に神学的に説明することができるはずです。不思議なことに、タイ語による信仰告白のほうが、ミェン語による信仰告白よりも、勝ると誤解しているミェン族の若い伝道者が多い。こういう人が卒業してミェン族の村で奉仕しても役に立ちません。神学校教師も部族語による信仰告白を過小評価する人がいるらしい。私はこの傾向や誤解、偏見に、憤りをもって立ち向かっています。それがミェン語文法執筆の動機の一つでもあります。
 
 リリー姉妹は期末試験の最中にバプテスマを受けました。たまみとの『ローマ書』の学びは、毎回昼食も共にする日で、食べながら尋ねてみました。「日本の高校では、英作文といっても四~五行を書くだけだったと思うけど、試験で何ページも英語で書けるようになったのは、どうしてだと思う?」
 
 彼女の答えは「日本の高校が文法をしっかり教えてくれたから。」その通りです。日本の英語教育を批判する日本人もいますが、土台の確かさは正しく評価されるべきです。私は姉妹の答えに励まされ、ミェン語文法執筆に力が入りました。
 
 ミェン族の牧師たちが文法的に正確な聖書解釈をし、ミェン語で深淵崇高な神学を論ずることができるように、ミェン語で聖書注解書を書くまでになるように、その助けとなるミェン語文法書を書くことができますように祈ってください。(達朗)

【祈りの課題】
1.ミェン族と近い関係にあるキム・ムン族のクリスチャンから、再び聖書翻訳の要請がきました。主が外部から翻訳者を遣わしてくださるか、内部からキム・ムン族の翻訳者を養成してくださるようにお祈りください。
2.今書いているミェン語文法書がキム・ムン語を学ぶ外国人に役立つものとなるようにお祈りください。


「縛りからの解放」
シンガポール 佐味湖幸

ある11月の日、パトリック・フン総裁、蔡師一家と  今月(原稿を書いている十一月)は、問題を抱えている方々に主が勝利を与えてくださることを見させていただきました。

 ある日曜日の朝、礼拝の前にフィリピン人の友人が大きなため息とともに重い口を開き、フィリピンにいる彼との間の問題を話してくれました。「愛している」との甘い言葉に、結婚する気もない相手に何年間もお金を貸し続けてきたようです。返してもらったことはないとのこと。呆れた私は、「はっきり言うけどね」と、まずクリスチャンとして信者でない人とのこのような交際自体が間違っていること、明らかに金目当ての何物でもない彼の態度、そして彼女が甘い言葉に惑わされ、何年間もがんじがらめに縛られていることなどをはっきりと告げました。その日の礼拝メッセージ「主に二心なく従っているのか」が彼女の心を貫きました。礼拝の後、一緒に祈る中で彼女ははっきりと彼と別れる決心をしたようでした。次の週は非常に晴れやかな顔で挨拶をし、目が覚めたと言っていました。

 他のある女性は重い罪意識に悩まされ、誰かに打ち明けて祈ってもらわねばと感じ、私に相談してきました。独身女性としての様々な葛藤と男性との問題でした。すでに彼女は全てを主の前に告白し、罪を清算し、委ねて祈ったにも関わらず、罪意識が彼女を押しつぶしそうになっていたのです。話を聞けば、彼女がというより男性たちの方が悪いと私は思うわけですが、彼女の問題は彼女が主の赦しを心から受け取っていないところにあるように思いました。 I ヨハネ一・九の御言葉と共に、「あなたの罪はイエス様の十字架によって赦されました。いつまでも罪の意識に悩まされるのはサタンの罠です。解放されなさい」と告げると、彼女は一瞬はっとして、次の瞬間喜びに輝く笑顔を見せ、すばらしい感謝の祈りを捧げました。主の十字架に勝利があります。ハレルヤ!

 (昨月号の記事に間違いがありました。私が高校生だったのは四半世紀前どころか三十五年も前です。失礼しました。)

【祈りの課題】
1.1月からOMFの組織が大きく変わります。シンガポールの国際本部は国際センターとなり、名前と共にその役割も少し変わります。様々な移行がスムーズにいくように。
2.今月半ばから3週間半の新人宣教師のオリエンテーションがもたれます。良い訓練と交わりの時となりますように。


「人生いろいろ」
カンボジア 今村裕三、ひとみ

日本での宣教師訓練会の参加者とともに  新年おめでとうございます。昨年もお祈りと貴い献金で支えて下さり心から感謝します。新しい年も共に主の宣教の業に携わることができることを期待します。

 昨年五月に一年間の日本での宣教報告を終え、カンボジア第三期の働きに入りました。カンボジアに戻ってすぐに母が急に亡くなり、日本にとんぼ返りでした。OMFカンボジアのリーダーシップも変わり、それらの変化についていくのが精一杯の生活でした。ようやくストゥントラエンでの生活に馴染んできたのは、日本では秋に入る頃でした。ストゥントラエンでの奉仕もようやく方向性が明確になってきました。既存の教会と協力しつつ、村への伝道をしていく。そのために、教会での奉仕(教会学校や牧師・リーダーへの関わり)を通して、宣教の主である神様を絶えず分かち合っていきたいと願います。

 お祈りいただいた昨年十一月に、日本に来ているOMF宣教師のための訓練会を導く奉仕も守られて終えることができました。普段会うことのない日本に来ているOMF宣教師の方々と交わりが与えられ、OMFの日本での働きについて知ることができて感謝でした。

 今年も御言葉の深い学びと主との豊かな交わりを通して、さらに主に忠実に従っていく歩みができるように祈って下されば感謝です。(裕三)

バン兄とスレイナー姉の家族のためにお祈り下さい(2011年撮影)  去年の教会巡回・宣教ニュースでお祈り頂いていたバンとスレイナー夫妻が離婚しました。

 借金が絡んだ問題で大喧嘩、九ヶ月の別居、もうダメかと思っていた矢先に仲直りで嬉しく思いめでたし‥‥では終わりませんでした。別居の間に出来たバンの彼女の妊娠が判明。相手が離婚して結婚してくれなければ訴えると言ってきたそうで、結局バンは離婚して出て行きました。

 知らせを聞いて家を訪問しました。虚ろな目をした子供たちとスレイナーに会った時、身の置き所がない苦しさを感じました。苦しい中から明るい方向へ向きかけた矢先でしたので、崖から突き落とされた感じです。

 バンは以前にカンボジア教会交友会の委員をしていたこともあり、よく話をしました。バンは教会の一見気難しそうで避けたい人にも気軽に声をかけ、伝道し出すとそれは素晴らしい賜物があります。料理も上手で、三女が結核になった時は本当に良く看護し、自分も辛い中でも妻やその他の子供のことも考えられる良い面を持った人でした。

 スレイナーと一緒に祈り、私が「バンが悪いのは分かっているけれど、神様はバンを愛しておられ、いつかバンが神様の元に帰って来るのを望んでおられる」と祈ると、スレイナーが私の胸で呻きました。今やスレイナーも、細い糸一本で神様と繋がっている状態です。子供のター、テイ、ニザーの三姉妹の心の傷や将来のことも心配です。

 私も含めこの問題に関わっている人がみんな、神様から目を離さないで日々を歩める様に、どうかお祈りください。(ひとみ)

【祈りの課題】
1.スレイナー姉の信仰と子どもたちとの生活が守られるようにお祈りください。バン兄が悔い改めの実を結ぶことができますように。
2.1月29日~2月5日まで、キリスト者学生会(KGK)のカンボジア・スタディーツアーが持たれます。主事を含む計6名の方々が、神様の働きをカンボジアで見ることができますように。カンボジア国内をかなり移動する予定です。道中の安全が守られますように。

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